お使いの絨毯が高価格に!?(欧米では当たり前!ラグのリセール)

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Guide(ガイド) - 買い方

このブログをご覧になっている方の中にもヤフオクなどチェックされている方がいるかもしれません。欲しい品やモノなど、特に普通のお店では扱っていなかったり遠方にあったりする品を手軽に安く競り落とせるネットオークション、スマホなどからでも手軽にできるようになりました。
この様な形で、日本でもヤフーオークションに代表されるネットオークションが定着しつつあります。オークションという仕組みはインターネットと相性が良いのか、瞬く間に広まってオークションそのものが身近なものになりました。
世界では美術品や骨董品の市場を支えてきた流通の一つとして、オークションは欠かせない商取引方法でもあります。

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最近行われたウィーンのオークション

変化する?海外オークション事情

ラグやテキスタイル系も、オークション界では非常に古くからの巨大市場として大変有名です。ラグ&テキスタイルマニア向けの雑誌「HALI」の人気記事に海外オークション情報というページがあります。
これは世界各地で行われるオークションの出展品と落札価格を紹介するものですが、とても人気のあるページです。うらやましい話ですが、月に一度くらいは世界のどこかの都市で絨毯やテキスタイルのオークションが行われています。

伝統のあるオークション組織のあるロンドン・ニューヨークをはじめ、最近はアジアの富豪達の参加により、ドバイやシンガポールなどアジア地域がもっとも価格の競り上がる市場となっています。日本でも古布市など古物商という許可証をもつ限られた参加者による、閉じた市(競:せり)はありますが、一般の人々が気軽に参加できるオープンな形の布やラグに特化したオークションはほとんどありませんでした。

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オーストリアオークションのプレヴュー

プライベートコレクション価格が高騰するワケ!

絨毯関連のオーククションには私が知る大きなものをざっくり分けると二つの流れがあります。ひとつは定例(恒例)のオークション。もうひとつは、個人や企業など特定のコレクターが収集したものだけに絞られたオークションです。特に個人コレクションに限られたモノの場合は、シングルオーナーオークションとも呼ばれます。

ロンドンをメインにするSotheby’、同じくロンドンのChristie’s がオークションの双璧ですが、手織り絨毯の市場が大きいドイツにはオリエンタルラグに力を入れてるオークションがいくつか存在しています。Rippon Boswell社、Nigel社などが特に有名ですが、年に一度くらいのペースで個人や企業の集めたモノをオークションに出展する事があります。単一コレクターが収集したシングルオーナーコレクションは収集品の傾向や好みに統一感があり、内容も充実しているので、高い人気を誇っています(私などは、見ているだけでも時間をついつい忘れてしまったりするものです)。

例えば1993年12月にNew YoekのSotheby’sで開催された絨毯研究家Jon Thompson夫妻による「The Turkmen collection」や、トルクメンコレクションや2013年3月にドイツで行われたRippon-BoswellによるThe Kossow Collectionは南イランの遊牧民の絨毯やキリム、バック類などに絞られた、トライバルラグ(Tribal rug)に特化した内容で、マニアにはたまらないオークションでした。

これら有名な研究家や熱狂的なコレクターの収集したコレクションは価格も高騰する事が多く、93年のJon Thompson夫妻のトルクメンコレクションは私も足を運んだのですが、出展されたモノほとんどが見積もり価格を遥かに上回るもので、私には手も足もでませんでした。ただ縁があったのか、一枚だけは何故かそれほどつり上がらずに入手する機会にも恵まれました。そんなこともあってか、私にとっては忘れられないオークションです。

ネットオークションで出展チャンス到来!?

ここ数年圧倒的な勢いで広まったヤフオクなどをはじめとする、ネット上での競売システムが誕生しています。専門性が薄いので何でもありのフリーマーケット状態ですが、見る目があれば掘り出し物に出会えるかもしれません・・・。
欧米ではアンティーク絨毯を扱う世界的に権威のあるオークションから、かなりコアでマニアックな絨毯が強いオークション組織が存在し活動しています。

よく勘違いされることが多いのですが、オークションとは常にムーブメントや新しい動きの潮流を受けて変わり続けるもので、逆に一定の価格帯を維持できることの方が少ないぐらいなのです。特に国外のオークションはその傾向が顕著で、そういった移り変わりを追っていったり、読み取った上で目当ての品が出ていないかチェックするのも楽しみの1つです。

ラグやテキスタイル関連のオークションに関しては、1つ面白い特徴があります。それはオリジナル性や稀少価値の高いキリムやラグなどの場合、「いま家で使っている」ようなものでも状態がよければそれなりに高値で売れてしまうことがあるのです。オリジナルの価値の高いキリムやラグは使っていても、状態が良ければ売る事が可能なのです。まずはこのことを読者の皆さんにも知って頂ければと思います。

また、オークションには新しい人やモノとの出会い、出先での発見や店など美味しい食文化に出会うこともあれば、お気に入りの店やホテルを見つけるといったオークション以外での楽しみも溢れています。特に競売に参加するでもなく、品を見たりしているだけでブラブラと入場できるオークションはたくさんあります。

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オークション会場内部

このサイトでは国内外で取引されるオークションの動きや価格なども紹介しつつ、海外からの購入や有名オークションへの出展のお手伝いなども出来るようになればと思います。
海外となるとやはり敷居の高い話ですが、何か欧米や他の国へ旅行などされる際にでも気になる方はこのサイトでオークション情報をチェックして立ち寄ってみてください。気軽に参加できるオークションに慣れ親しむ事で、日本でも絨毯やキリムのセカンドマーケットが生まれ、また機能する事を願っています。

なにより皆さんが良い「出会い」に恵まれるにあたって、このサイトが少しでもお手伝いになれば幸いです。

執筆者:榊 龍昭