部族の用と美 @ 南部町Gallery たなか1890
Posted by tribe on 2025年10月28日

今年もこの季節がやってきました。
*10/31(金)~11/4(火)@11時~17時
青森県三戸郡南部町福田間の原5
Tel.0178‐84‐2520
南部町のGallery たなか1890さんの展示会今週の金曜日よりスタートします。
会場に敷き詰めて展示いたしますので、ぜひ足で踏んでラグの感触を楽しんでいただけると嬉しいです。5日間滞在してラグ一枚一枚の織られた背景などもご紹介できればと思っております。
皆さまのお越しをお待ちしております。
今回の展示ではオリジナルのトルクメン絨毯(草原の赤い絨毯)を多く展示する予定なので、少しトルクメン族についての紹介です。

*トルクメンがかつて暮らしていた場所は?かつてはトルクメンが暮らしていたのは”草原”です。
A.中央ユーラシア大陸を広く遊牧しながら暮らしていた。(遊牧系騎馬民族)
B.中央アジアのアムダリア川流域に定住していた。(半定住遊牧民)
C.アフガニスタンに定住したトルクメン。 (バルフ・アンドホイ・アクチャ)などに定住。
はるか昔から東西南北を駿馬に跨り移動していた最強の騎馬民族でした。
1881年にロシアとのギョクテペ戦いにより撤退を余儀なくされたトルクメン族の一部はアフガニスタン北部へ移住しました。
中央アジアに残ったトルクメン族は「ソ連邦」という社会主義国家に集約されその後は遊牧生活が失われていきます。
そこから現在流通しているトルクメン絨毯は大きく3つに分かれることとになりました。
❶遊牧トルクメン (19世紀末のギョクテペ以前)・・・敷物、袋物、動物飾りなどの主にパイル構造のラグは テッケ、サロール、サリク、ヨムート、エルサリなどの支族に分類されている。
(主に婚礼などの自家用)

❷半定住トルクメン・・・古くからアムダリア川の流域に住んでいた、主にエルサリ系トルクメン族が都市の文化と融合された洗練されたデザインのラグ。
(商業用と自家用)

❸アフガントルクメン(半定住および定住)・・・ギョクテペの戦いによってアフガニスタンに移住することになったトルクメン族が、伝統的なデザインと色彩を受け継ぎ、高い技術を駆使して織られた絨毯。半定住および定住のため、大型の絨毯も多い。(自家用でもあり商業的でもある)
