旅日記その2.〜国境を歩く〜 トーク&レクチャーのお知らせ
Posted by tribe on 2018年1月18日
引き続き航空公園のギャラリーformaさんで開催されている『旅日記~国境を歩く~』という旅を意識した展示の紹介です。
2018年 1月16日(火)~1月27日(土) a.m.11:00~p.m.5:00 (22日月曜日 休み)
住所:所沢市泉町914-17千雅堂1階 TEL/FAX 04-2933-6800
今回の展示会はレクチャー&トークそして倉庫ツアーなどが盛りだくさんです。
レクチャー&トーク
<ヤクランド代表 久保淳子さんのレクチャー> 『2017年染織の旅物語』
1/18(木) ・1/23(火)・1/26(金) 午後2時〜3時くらい
ヤクランドの久保淳子さんによる『2017年染織の旅物語』というテーマでレクチャーが行なわれます。
ナガランド・ブータン・アサッアムというなかなか行くことが難しい秘境の映像や物語が紹介されます。
<国境に生きる!遊牧民と生活>
1/20(土)トークショウ 「国境に生きる遊牧民と生活」 ヤクランドの久保さんの詳しい高地ブータンと西アジアの乾燥地帯という異なった環境で暮らす遊牧民についてのお話です。
<2001~2017パキスタン〜アフガニスタン国境の旅から> tribe 榊
1/19(金)・1/25(木) 午後2時〜3時くらい
1月19日は『2017年ペシャワール(国境の町)の旅から』のお話をさせていただきます。
15年振りに行ったパキスタペシャワールの様子と15年前のパキスタン〜バローチスタンの映像を合わせて紹介する予定です。
1月25日は「国境と遊牧民についいて考える」というテーマで主にイランの遊牧民の生活をお話したいと思っています。
定住生活と遊牧生活の違い
日本では遊牧という生活スタイルがほとんどなく、周りを海に囲まれているので国境(ボーダー)という感覚があまり無いと思われます。大陸における国境とはどういう意味をもつのか、特に「移動」が生活の基盤である遊牧民にとって国境(ボーダー)という壁にはどんな意味があるのでしょうか?
人類は出現してから数百万年を、狩猟採集を中心とした遊動生活者として生きてきたようです。人はいつ頃から定住するようになったのかを考えてみたいと思います。
私達が定住という逃げ場の無い社会で生活を始めてから、わずか1万年、遊動生活を続けてきた時間の深さから考えて、移動民(ノマド)としての生き方は人類の体内に奥深く刻みこまれていることでしょう。
現代でもかつての遊動生活に近い暮らしを続けている、西アジアやブータンの遊牧民を知ることで、我々が失った?「風のように生きる」自由に思いを馳せてみたいです。
クルド族とバルーチ族
西アジアを代表する遊牧民にクルド族がいます。トータルで3000万人ほどの人口を持ちながら国家を持たなかった=持てなかったクルド人の生活と文化を紹介したいと考えています。トルコ・イラク・イラン・シリアというこのところ最もきな臭い地域にまたがって暮らしてきたクルド族は、国境(ボーダー)を常に意識してきた人達と言えるかもしれません。昨年はイラク側のクルド人自治区で独立の気運が高まり、クルディスタン建国に向った動きが加熱しています。
このブログでも何回も紹介してきましたが、イラン北東部のホラサーン地域にも600万人もクルド族が生活しています。元来の遊牧生活を保つ人々でもあり、1988年からほぼ毎年通い、交流を深めてきました。今回のお話では遊牧民の「衣・食・住」という生活の基盤がどんなものなのかをベースに遊牧民の代表と言えるクルドの文化を紹介できたらと思います。
参考サイト:メソポタミアとも関係のあるクルド族!?
:さすらう遊牧民バローチ Vol1.
参考文献:「人類史のなかの定住革命」 著者 西田 正䂓