『羊を育て、毛を紡ぎ、草木で染め、機で織る。』


一枚の布やラグが出来上がるまでの”すべて”の行程を自分たちで行う。
何年もかかる並大抵な作業ではありませんが、それこそが部族の「暮らし」の一部です。
ひとつひとつの結び目の間に完成までの物語があり、糸と糸の間にこめられた、織り手の思いが感じられます。
人間にとって何が一番大切なのか。トライバルラグを始めとするテキスタイルには、
その一端とすべてが美しい色彩や心地よい形で表現されているような気がします。

最新記事

メソポタミアとも関係のあるクルド族!独立の気運が高まってる!?

さいたま県の蕨市には多くのトルコ系クルド人の住む地域があり、クルド料理の店やクルド人向けの食材店などがあり、「ワラビスタン」と呼ばれるているようです。 トルコ、イラクそしてイランでは先住民として政治や経済にも大きな影響力 […]


聖なる絨毯を洗う祭り「ガリシュヤーン」vol1.

これからイランへ旅行を考えているあなたへ、イランの醍醐味が凝縮したイベントの情報です。イランといえばペルシャ絨毯、古い遺跡、伝統的な儀礼、濃くて熱い人々などですが、どれもが含まれるお祭りが存在しています。それは知る人ぞ知 […]


センス抜群!目の覚める色彩感覚!「シャーセバン族とスマック織り」

もう25年も前になるでしょうか…。初めての買い付けの旅はイランVSイラク戦争末期で店が閉じていて仕入れがもままならず、ほとんど観光旅行のようになってしまったので、今回こそはと意気込んで出かけた時のことです。 […]


「楽園の絨毯」世界のラグマニアに大人気のハムセ連合とは?

日本ではほとんど知られていないかもしれませんが、「ハムセ」と呼ばれる部族の絨毯は世界で高い評価をえています。人口も少なく、織物自体あまり多くないのですが、絨毯コレクターや研究家に絶大なる人気です。いったいハムセとは、どん […]


「ギャベ」だけではない、カシュガイ族の毛織物

前回のアフシャール族に引き続き、カシュガイ族を紹介したいと思います。 日本では一番良く知られるイランの遊牧民はカシュガイ族ではないでしょうか?これには日本で大人気の「ギャベ」 گبه という絨毯が関係していると思われます […]


色とデザインの宝庫アフシャール族の毛織物

しばらく、ブログの更新が滞っていましたが、ここは原点戻ってトライバルラグを織る部族の紹介を続けたいと思います。 絨毯を織る遊牧民達がどうして部族にこだわり続けてきたのか? なぜ海外では遊牧民の絨毯「ノマディック・ラグ」で […]


鎌田由美子著 渾身の絨毯研究書『絨毯が結ぶ世界』その②

今年の祇園祭はあっさり終ってしまいましたが、蒸し暑い夏は今も続いています。 数年前に出かけた祇園祭りは、大形の台風が近づいてきていて、いつ上陸してもおかしくない状態で、冷房の利いた室内から外に出ると、眼鏡が真っ白に曇って […]


祇園祭のインド絨毯「絨毯が結ぶ世界」鎌田由美子著 ①

暑い夏がやって来ました。この季節になると思い出されるのは祇園祭と絨毯です。 御祭り自体は10世紀から、メインイベントとなる山鉾巡行は14世紀から現在まで続いています。 この季節になると、絨毯や染織好きにとっては心がざわつ […]


「ノマド=自由」という幻想

ここ数年、都会のカフェなどでモバイルツールを開いて仕事をしている人をよく見かけるようになりました。このような人達を「ノマドワーカー」と呼ぶそうです。 最近では「ミニマリズム」という必要最低限の物しか「持たない暮らし」も提 […]


魅力あふれるアフガン絨毯を織る山岳遊牧民(タイマニ族) その2 

しばらく間が空いてしまいましたが、以前の記事の続編です。 今回の内容は資料が不足してるうえに現地に行く事も難しいため、曖昧でわかりにくい部分も多いのですがどうかお付き合い下さい。 前回は絨毯マニアのサイトTurkoTek […]